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プリンやゼリーが固まるのはなぜ?

水分は閉じ込められているだけ
 魚や肉の煮汁を放っておくと、やがて冷えてトロンとした固まりになることがあります。いわゆる「煮凝り(にこごり)」と呼ばれるものです。また、スイーツのプリン(インスタントタイプ)やゼリーも冷やすと固まります。これはなぜでしょう。
 魚や肉にはコラーゲンというタンパク質が含まれています。これが煮汁に溶けだしてゼラチンに変わるのですが、ゼラチンは冷えると固まる性質を持っています。煮汁(水分)が固まるのではなく、ゼラチン分子が集まって紐のような構造を作りだし、煮汁の中でその紐が縦横無尽に、網の目のようにつながることで、水分が動けなくなってしまうのです。
 ゼリーやプリンも、ゼラチン分子が水分を閉じ込めている状態です。同じような働きは、ジャムに使われるペクチンなどにも見られます。

他人同士でくっつく?
 分子が固まるのは冷やした場合だけではありません。例えば卵は、卵焼きやゆで卵、プリン(蒸し焼きタイプ)などにすると固まります。卵の主成分もタンパク質ですが、熱を加えるとそれまで安定していたタンパク質分子が不安定になります。しかし、形を整えようとする力のようなものが残っているために、近くの分子同士が引き合い、つながってしまうのです。これを「分子集合」と言います。いったんバラバラになったものが他人同士くっつくので、冷えても元の液状には戻りません。それに対し、水分が閉じ込められているだけの煮凝りは、温めると液体に戻ってしまいます。分子には、それぞれの都合で集まりだす特性があるのです。

カラクリは“分子集合”
 この性質はいろいろなものに利用されています。プリンの素やジャム以外では、食用油の処理剤があります。粉状の処理剤をフライパンの油に入れると瞬時に固まります。これも、固まる性質の分子が油の中で一斉に網を作るのです。油は固まっているのではなく、網に閉じ込められて動けなくなっているだけ。これも分子集合の働きです。